できれば、というより絶対にない方がいい案件ではありますが
年間800件以上、様々な事情を抱えた
ゴミ屋敷の片付けにあたっている我々にとって、
自殺物件無しでは語れません。
5年前に手掛けたゴミ屋敷の事です。
人の記憶は臭いと結びつく、と言いますが
似た臭いを持つ部屋に遭遇した瞬間、未だにはっきりと情景や臭い、
自殺されたあとの悲惨なお部屋が思い出されます。
5年前の8月、とある30代前半の男性から
ゴミ屋敷1LDKの見積りを立ててほしいと依頼がありました。
生活ごみ、ビンカンペットボトル、弁当ゴミ等がエアコンの高さまで。
見積りを提示しましたが、電話で前置きした通りそこまでの費用は出せない狼狽えていました。
予算が無ければ自分で片付けるしか方法はありません。
普段は、片付けの簡単なレクチャーや掃除のアドバイスをするのですが
しかし、そんなことが気軽に言えるほどのレベルのゴミ屋敷ではなかったのです。
現に、手に負えないほどだったために、我々プロに相談しているのですから。
ほどなくして1か月。急行の要請がありました。管理会社からの連絡、
手慣れてはいるが、焦りが隠しきれていない様子からこれは何かあるな、と長年のカンが働きました。
部屋は確かに私たちが見積りを行った場所ですが、
以前と違う点は、依頼主は本人ではなく弟さんだという事。
諸経費やクリーニング代、清掃代金は身内が清算する、といい
依頼者は別人、しかし指定された住所は1か月前に見積をしている物件。
そして本人不在という形で片付けにあたりました。
残暑厳しい平日の昼、今すぐにでも空きがあるなら片付けてほしいと
現場に急行しました。例の部屋は、生ごみやカビの悪臭とは全く別の、
できれば遭遇しない方がいい臭いで充満していました。
その場に集まっていた方々はご家族もとい、ご遺族だという事を意味していました。
しかしこのような形で親族が片付け代金を支払うのであれば、
自殺されなくても・・・と残念な気持ちでいっぱいになりました。
誓いを立てて頭を下げてでも借金をし、
アルバイトを掛け持ちして1月5万円返済にあてれば、
1年で完済できる額です。
助け舟は身内だからこそ出せたのでは、と思います。
月給ベースで考えると、途方もない額かもしれませんが、
長い尺度で考えれば、『これなら無理せずに解決できるかも』と希望が見えてきます。
自力でやる片付けでも同じ。
1日や2日でやろうと思うからこそ、挫折してしまうのです。
しかし、現実は計算通りにはいきません。
今ゴミ屋敷に住んでいて、自殺問題にまで発展しそうな方。
自殺してすべてを終わらせることは簡単です。
しかし、亡くなった後で尻拭いをするのは誰でしょうか?
生死とお金を天秤にかけることはタブーですが、
様々なケースを目の当たりにしているからこそあえて書きます。
自分で手に負えないなら
死んでも死ななくても、かかる(ご家族が被る)コストは一緒です。
ゴミ屋敷にしてしまった事実や罪悪感は、
死んで帳消しにする事はできません。
生きる死ぬで悩むほどであれば、一度
死ぬほど恥ずかしい思いをしながらでも、
家族を頼ってください。かっこ悪いかもしれません。
親不孝のレッテルは、一生ついて回るかもしれません。
しかし、損な役回りを引き受ける事もあるからこそ、家族なのです。
そして家族が助け舟を出してくれたなら、
今度は自分が生きて償う(借りを返す)事しかできないのです。
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