本日は、八千代市の一軒家で主に生ごみや可燃ごみが
大量に積みあがったゴミ屋敷の掃除にお邪魔しました。
ある一点を除けば、一般的なゴミ屋敷とあまり変わりません。
そのある一点が、今の介護問題を反映していました。

その特殊な事情とは、おむつやし尿の入ったペットボトルが多いゴミ屋敷である、という事。

『つきっきりの介護が大変で、おむつのゴミを包んでは
そのままためてしまう癖がついてしまった。
離れた部屋にまとめて置いてあるが、糞尿の臭いでで立ち入れません。
他の部屋は生ごみ、ペットボトル、衣類などが山になっていて、
ゴミ屋敷状態になってしまったので、
今回は、ゴミ屋敷の片付け専門の方に助けて頂こうという次第です・・・』

ご利用者様は、寝たきりのお母様と二人きりで暮らしています。
ヘルパーさんがいらっしゃるのは短時間なので、
実質お一人で介護をなさっていたという事になります。

ほとんど自分の時間もとれない状態で、
すべてがゴミというわけではないが、食品からタンスの中の衣類
食器などが出しっぱなしで散らかり、気づけばゴミ屋敷になっていたとのことです。

約200㎡の広い部屋の一面がゴミの山でした。約2日間、
約8台分もの2トントラックを往復させました。

今回のご利用者には大変感謝され、最後には涙を流しておられました。

『のろのろ自分で片付けるより、多少費用がかかっても、
今後快適に暮らすための投資だと思っています。
まだ先は見えませんが、ゴミ屋敷が片付いたというだけで前向きになれそうです』
と、希望に満ちた表情で語っていました。

一人で支え続けることは負担が大きく、
介護に専念するあまり、部屋の掃除や家事に手が回らなくなり
おむつや生活ごみを家に散らかしてしまう、介護疲れからくるゴミ屋敷化が深刻です。

老老介護なども社会問題になっています。ヘルパーさんの手を借りずして、
完全にご夫婦だけでやっていける家庭はほとんどないかと思います。

家庭の事情なのであまり表に出ることはありませんが、
日本全国に、介護をしている傍らで
ゴミ屋敷に悩んでいる方がたくさんいらっしゃいます。

汚物や尿が含まれたおむつやトイレットペーパーは2、3日も放置すれば
臭いに耐えられなくなります。一日に何枚も出るおむつゴミが次第に片付けられなくなり、
部屋の掃除をする意欲も無くなり、近所の苦情からやっと外部に助けを求める。

最悪の場合が自殺や心中です。
ゴミ屋敷地獄の中で介護の毎日に苦悩し、
自殺や心中をしてしまう事件もニュースで問題になっています。

介護疲れで自殺を考えてしまう・・・という方の多くが、
臭いや汚物にまみれたゴミ屋敷に悩んでいます。

今回も、そんな介護問題の縮図を目の当たりにした一件でした。