業者視点でも当事者視点でもない、
第三者が目撃した過酷なゴミ屋敷のお話を頂けましたので掲載いたします。
マンションの管理員を以前していました。
問題の部屋は、日ごろから出入りが少なかったのですが、
メールボックスがいつも入り切れず、
フタが壊れるかというところまで来たことがあり、
理事長に相談し手紙を部屋に投函。
すると、すぐにきれいになりました。
これで人が住んでいることが分りました。
しかし、部屋に入らなくてはならない消防点検や、
廃水管清掃には一度も参加したことがありません。
あるとき、業者がたずねてきて、電気温水器に不具合があるので
すべての部屋の点検が必要だというのです。
ほとんどの部屋は点検が完了したのですが、
例の部屋だけ残りました。ほっておくと水素がたまり、
最悪爆発の恐れがあるとのこと。
しかし、何回訪問しても不在がつづきます。
一日に朝と夕方二回も訪問していましたが、
最後にはとうとう諦めたようです。しばらくして、
突然水漏れ事故が発生し呼び出されました。
<h2>水漏れ事故の原因がゴミ屋敷・・・</h2>
3階から1階までの大事故です。
原因はどうやら例の部屋と分りましたが、
いくら問い合わせをしても不在がつづきました。
部屋の扉に張り紙を何枚もはり、
ここに大至急連絡してもらいたいと、
お願いしてきましたが何の連絡もありません。
水は電気温水器のタンクから出たものですが、
水が補充されることがないように水道局で元栓を閉めてもらいました。
廊下も水浸しで清掃が大変でした。
それから暫くして、部屋のオーナー立会いの下、
カギをあけてもらいました。すると、
部屋の中はごみが膝ぐらいに積もって足の踏み場もありません。
ゴミ屋敷です。オーナーが住人の名前を何回も呼びましたが不在でした。
このような状況では勝手に片付けもできません。
窓は開いていましたが臭いはきつかったです。
しかし、オーナーとしては売却を考えたようです。
ある程度期間を経て、執行官により立ち退き宣言をしてもらいました。
そのうえで、部屋のごみを処分したのです。
その後部屋は無事転売され、部屋の中はスケルトン状態にされ、
すべての設備、備品、クロス、フローリングなどが新調されました。
現在は別の人が何事もなかったように住んでいます。
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